春の俳句と梅まつり
2013年03月03日UPもうすぐ春ですね、春のはじまりといえば梅。「梅は百花の魁(さきがけ)」といわれるように、あらゆる花の先頭を切って咲き、春の訪れを告げてくれます。今年も2月からはじまった小田原・曽我の里梅まつりでは、ちょっとずつ蕾が膨らんでちょっとずつ開いて咲いていく梅のリズムを楽しみながら毎日愛でておりました。梅は本当にかわいい。そのかわいさと愛しさ、匂いをなんとか伝えたい。そんな時は俳句に限る!と思いまして、一番好きな梅の句を披講させていただきます。
梅一輪一輪ほどの暖かさ 服部嵐雪
梅の花が一輪また一輪と咲くにつれて、気候も少しずつ暖かさを増すという意味の句なのですが、たった一輪の梅の花でもその凛とした佇まいにふわっと香る優しいあたたかい匂いが感じられる素晴らしい句だと思います。
野外活動も多い私たちですが、野外モックの魅力はなんといっても、自然を身近に感じること、季節を楽しむということ。春の匂いをかぎに、春の音に耳を澄ませて、ぬくぬく日向ぼっこしながら、ハンモックでぼやぼやしたい。冬眠から覚めた動物たちとバトンタッチして、私たちは春眠に勤しみたいと思います。みなさんもご一緒にいかがでしょう。
服部嵐雪(はっとりらんせつ)の句は本当に素晴らしいのですが、他にも好きな梅の句がありまして、ハンモック研究会も所属している俳句の会「蒙昧の会」が小田原・梅まつりで句会をやったときの句をせっかくだからご紹介させていただこうと思います。
蒙昧の会HP http://moumai575.soregashi.com/
それでは行ってみよう、ハンモック隊長(俳号=翠柑)選好きな梅まつり俳句披講のコーナー!
◆はなつまみ自転車ぬける梅木道 おにかます
鼻をつまみながら駆け抜けなければならないほどの梅の香りになんだかラブコメっぽさも漂うとてもキュートな一句。梅が咲き始めると真っ先にこの句が浮かぶんです。大好きな句。
◆流鏑馬の嗚々(ああ)騎手のようにあたし討て 竹ノ子
2/11(祝)は毎年梅まつり会場で流鏑馬が行われるのですが、こんな気持ちになる乙女心も春らしくそわそわしていて良いと思うんです。同じく流鏑馬の句をあと2つ。
◆流鏑馬の射手しっかりと春を射る 虹鱒
◆流鏑馬の馬が駆けるや春ショール いちじく
春を射るって良いなあ。堂々とかっこいい流鏑馬なのですが、梅まつり会場で見るとなんだか春のショールをひらひらさせながら駆け抜けているだけのような、ふわふわした空気を感じます。
◆梅の香や列車カタコト運びけり 虹鱒
この列車は御殿場線のことかな、って思います。梅まつりに来た人が、梅の香りも列車に持ち込んで帰っていくの。カタコトっていうところが軽やかで春らしくてまた良いですよね。
最後に私の句を一句
◆ぎゅっとしてぱっと咲いて梅見頃 翠柑
梅のかわいいところはなんといってもつぼみ。開くと白い花も蕾はうすいピンクで、寒そうにぎゅうっと小さく固くなっているのです、それが徐々に膨らんで、あるときっぱっ!と咲く。ポン、ポンって音をたてるように咲いていく梅のリズムがたまらなく好きなんです。
小田原・曽我梅林では、梅の開花状況にあわせて、3月6日(水)まで開催期間を延長することになりました◎6日を過ぎても梅は見頃だと思いますので、まだの方は是非お出かけくださいね、満開の梅の里は圧巻ですよ!
「小田原・曽我の里梅まつり」情報 http://soganosato.com/
おススメコラム「おいもの屁理屈」http://moumai575.soregashi.com/oimo/
蒙昧の会の白楓(はくふう)さん渾身の屁理屈コラム、特に第5屁「ポエムの国のコンピュター」は翻訳サイトの再翻訳機能を活用した俳句の言葉遊びがとびきりおススメのくだらなさです、かなり匂いますのでご注意くださいね。
最後に、春といえばこの曲、はっぴいえんどの「春らんまん」
向こふを行くのは お春じゃなゐか 薄情な眼つきで 知らぬ顔~♪
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